- 10月2日(月)こころのしこり、鼠径部のしこり
- 10月3日(火)友は出世し、私はただのババアになるばかり
- 10月4日(水)大病院の洗礼
- 10月5日(木)大病院、検査ツアー
- 10月6日(金)手術を受けることにした
- 10月7日(土)覚悟する間もなく、断乳へ
- 10月8日(日)断乳2日目、カッチカチやぞ
10月2日(月)こころのしこり、鼠径部のしこり
朝は英語リトミックの教室へ。
以前に通っていた着付け教室の近くだった。
また通いたいが、「習う間、娘をどこに預ける?」「着てしまうと遊びに行ける場所が限られる(公園や児童館は無理)」などなどのハードルのことばかりが頭をよぎってしまい、なかなか予約を入れられない。ということを思い出して憂鬱になる。
いましかできない、別の楽しみを見つけりゃいいのにね。
着物なんてバーサンになってからでも楽しめるわけだしさ……(未練たらたら)。
40分のレッスンを終えて、家庭支援センターに立ち寄って、遊ばせる&昼食を取らせ、帰宅の道中でベビーカーで寝てもらい、家に。
そのままベビーシッターさんに娘を託す。
私は近所のマクドナルドに入ってママボランティアの打ち合わせ。無駄にポテトLを頼んで一気食い。
その足で、日曜日に発見した鼠径部のしこりを診てもらいに外科に駆け込む。
いちばん可能性が高いと思っていた「鼠径ヘルニア(脱腸)」ではないことが判明。
これを判断するには「しこりを押すと、元に戻るか(=平らになるか)」が要のようで、しこりをグイグイと押された。スーパー痛かった。
陣痛に次ぐ銀メダルの声量で「痛い痛い痛い痛い痛いうるさくてすみませ痛い痛い」などと。
結局、大きな病院で検査してもらう流れとなった。
先生の様子からして「様子見でもいいんだけど、心配なら診てもらったら」というテンションだったのであまり心配はしていない……というのは嘘で、むだに「鼠径部 しこり 女性」などと検索している。
保険証を自宅に忘れたので全額自費。
急いで帰宅、夜の家事育児……のはずが、気づけば寝かしつけながら眠っていた。びっくり。
10月3日(火)友は出世し、私はただのババアになるばかり
気のせいか、しこりが大きくなった気がする。あと、下腹部が痛い。
たくさん寝たのに、不安で気疲れしているのか、全然疲れが抜けていないので損した気持ち。
それでも育児は待ったなし。
午前中は児童館に行き、昼食、昼寝、からの幼児教室。
児童館で娘は人生初の「けん玉」を持つことに。「これは、けんだま、だよ」と名称を伝えると、「けんまだ」とインストールされていた。
昼食をとにかく満足に食べず、下腹部が痛いのと不安なのと疲れたのとも相まって、かなりイライラしてしまった。
叩きこそしなかったものの、かなり暴言を吐いた。
ワーママとして活躍している友人たちがどんどん昇進したり、一定の地位を築き上げたりしているニュースが耳に入っているのもあると思う。
人は人、自分は自分、と割り切れない。
それならば働き始めればいいじゃないかと思うけれど、私は本当に働く(お給金のために責任を果たす)のが苦手なのだ。
どれも我慢がつきまとうなら、子育ての我慢がいちばん受け入れられるかもしれない、という消極的な理由で、主婦である。
幼児教室、娘は一生懸命がんばっていた。彼女は全力で生きている。
私はどうしてこうなってしまったんだろうなあ。
10月4日(水)大病院の洗礼
娘を一時保育に託し、紹介状を書いてもらった先の大きい病院に行く。外科。
娘が生まれたとき、片耳が聞こえていないかもしれないということで東大病院に行ったのが、大病院経験のラストだ。
何度も通って、聴力検査されて、大変だったな……生後2か月の娘に検査用のヘッドホンつけられないし、「眠った状態で検査したいので、お母さん、がんばって寝かしつけてください」とか言われてね。無理よっていうね。
そのうえ、当時の娘はスーパーうんこガールだったので検査中に漏らされたりしてね……うんうん、いい思い出よ……何度も検査室とオムツ替え室(フロアが違うので大変)を往復したよ……抱っこ紐で軽々だったのにね……成長ウッ(嗚咽)
自分のための大病院は超久々。
バタバタしていたので予約もなしに訪れてしまい(紹介状を無敵の券だと思いこんでいた)、待合スペースで30分ほど待機したのち、「先生が今日は手術対応などで不在なので、申し訳ないのですが明日以降に……」と声をかけられてしまう。
予約制度があることを知らなかった私のミス。
次の一時保育は明後日、金曜の予定だったが、痛みがやや増していて不安なので、賭けで翌日の予約を取ってもらうことにした。
シッターさんを全力で探すことにする。
ポピンズシッターで募集をかけたところ、対応してくださる方が夜に連絡をくれてラッキー。時期がよかった。夏休み&年度終わりの3月は募集をかけても捕まらないことがほとんどだ。
(ポピンズシッター、紹介コード「smart_109472」を入れていただくと2,000円クーポンがあなたと私の手元に降臨します。よかったらどうぞ!)
10月5日(木)大病院、検査ツアー
娘をシッターさんに託し、いざ大病院へ(2度目)。
予約したとはいえ待機時間は1時間半。
しかしいざ診察室に入ったら「痩せていて」「メガネで」「早口で」「声が高め」という、私のハートを見事に射抜いてくれる先生だったので、推し活と思えば1時間半の待機時間など屁でもない、と思えた。待っているあいだ座っていられるし。
触診してもらい、詳しい検査をしましょうと、早口でいろいろと予約を取ってくれた。
そのうえ「最初に外科を選んだのはすごくよかったと思います」と早口で褒めてくれた。
ときめきが隠せない。
そのまま採血、CT、レントゲン。
採血室では私の隣のおじいさんが奥様の介助のもと、採血に挑んでいた。
針を刺す瞬間に「危ないじゃないか!」と言って手を思いきり動かすさまを目の当たりにし、恐怖。針刺す前でよかった……
看護師さんたちがすごくじょうずに、笑ってなだめながらも動かないようにしっかり抑え、なんとか……という様子。
医師もそうなのだろうけれど、看護師さんはとりわけ、スナックのママ的な接客術のようなものが要されるので大変。
医療について知っていればいいわけではないなんて! どっちか片方のスキルでも褒めちぎりたいのに!
そういえばCT検査なんて初めてだった。MRIを想像していたけど違った。
けっきょく午前中フルで病院となってしまい、慌てて帰宅。
娘は楽しく過ごしてくれた様子。シッターさんは幼児教室の先生もされていたとのことで、私がもっと話したかったくらいだ。
娘を昼寝をさせて、散歩がてら買い物し、支援センターのひろばへ。
その道中で非通知番号から電話があり、なにかと思って出たら例の(私の中では激烈かっこいい)先生からだった。
直電! ときメモだったらちょっとしたイベントである。
内容は、CTの結果、ほぼ「ヌック管水腫」という良性の腫瘍であるとのこと。
その性質上、放っておいても問題はないが、治したいなら全身麻酔をかけての手術しかないそう。
しかも手術室が混んでおり、来週土曜入院、月曜手術、水曜退院のスケジュールなら確保できるが、これを逃すと「空き待ち」になると早口で教えてくれた。
さすがに即答できず、1日時間をもらうことに。
4泊!入院!バケーション! と喜んでしまったのは数秒だけ。
子どもの預け先を考えないとだし、授乳はどうする? 強制的に断乳だ。
しかも入院中、未就学児は面会が一切NGだという。
術後の痛みも気になる。10kgの子どもをひょいひょい抱っこするわけにはいかなそうだし、ベビーカーを押しての移動も厳しいのでは?
あとシンプルに、4泊5日も娘と離れるのは寂しい。
1~2日で十分だったのに、神様、なんという過剰なサービスでしょうか……入院費って知ってます……?
放っておいても悪さをするような腫瘍ではないから、と先生は言ってくれた。
でもしこりを発見してから数日で確実に痛くなっている。歩くだけでずっと鈍痛。
しかも来月初旬には義実家への帰省が控えており、そこで痛いだなんだと言うわけにはいかない。
……となると早く取ってしまいたい!
だけど娘が気がかりすぎる。
断乳と、連日の終日託児(保育園)と、父との2人生活がいきなり始まるのは酷すぎないか?
多少の痛みなら我慢できるのでは? もう少し先にしてもいいのでは?
いろいろと悩むも、夫、友人らの「遅かれ早かれ手術するってことなんだから早いほうがいいのでは」「娘ちゃんがもう少し大きくなると、それはそれで寂しい気持ちが強くなるから辛いかも」といった言葉に背中を押され、再来週の手術を受けることに決めたのだった。
10月6日(金)手術を受けることにした
朝一番で担当医のO先生に電話をかけ、手術を受けることを連絡。
もう引き下がれないぞ!
娘を一時保育に託し、病院めぐり。
朝は、足専門の診療所(保険がきく、れっきとした病院だが整形外科ではない)の予約をしていたので初訪問。
巻爪が痛い。副爪(小指にできる2枚目の爪のようなもの。あれは角質です)を引っこ抜いてしまい血豆ができている。足が崩壊している。
びっくりするほど(いわゆる自費診療のサロンかと思うほど)丁寧に処理してくれて感動。
巻爪をどうにかしたかったものの、Web検索にひっかかってくるのはフットリフレクソロジー的なものばかりだったのだ。
都内(東寄り)相場は、1か所治すのに6,000円前後。さらに月1回は通うように云々と書かれている。
都内(西寄り)には足専門の医院がちらほらあり、昔通っていたことがある。
東にもあっていいはずだ、絶対ある、と信じてGoogleマップで根気強く検索していて見つけた医院だった。
今年夏に開院したばかりで、体制を整えるためにも年内はひっそり運営していくつもりだったそう。
病院と飲食店はGoogleマップ検索がいちばんだと思っているけれど、それもいつまで続くかなあ。広告費を出している院と店ばかりが上がってくるようでは……。
午後は病院で超音波検査。
時間になるまでルノアールに入り、入院中のスケジュール調整に専念する。
一時保育先の確保、習い事のキャンセル、振替等。
ルノアールの良いところはたくさんあるが(大好き)、12時まで激安モーニングが食べられることと、ドリンク1杯につきモーニングを2つまでオーダーできるところである。
ドリンクこそ700円前後とお高めだが、ただでさえ、これでWi-Fi安定&電源席が確保できる上、長居しても怒られず、むしろドリンクを飲み終えたタイミングで緑茶もいただける最高の喫茶店。
そこにこのモーニング! トーストセットは「60円」、ハムタマゴサンドは「130円」!!!
モーニングとは名ばかり、最高の昼食となった。おなかいっぱい、ごちそうさま。
しばらくゆったり過ごして、病院へ。
あとは怒涛の家事、保育園お迎え、娘対応。
10月7日(土)覚悟する間もなく、断乳へ
断乳について相談するべく、朝イチで出産直後からお世話になっている助産院へ。桶谷式。
次の土曜から入院だと伝えると、今日から、ただちに、断乳しましょう! とのこと。
何の覚悟も決めず、今朝「うるさいなあ」とか言いながら授乳したのがラストになってしまった。
それが日常だったんだよな。
夜中の2時とか、明け方4時台とかに「ぱい、ぱい」と言いながらムクッと起きて泣かれ、「うるさいなあ」と言いながら授乳するのがいつものスタイル。
あんなに煩わしかったのに、急に「もう、あげちゃだめ」となってしまい、喪失感がとても大きい。なにかを失うときってこういうかんじだよな。
別れを予期していないそのときが「それが最後だった」になってしまう。
それで、「最後にもっと、大事に時間を過ごせばよかった」と後悔するのだ。
並行して娘がまた風邪をひいているので耳鼻科にかけこむ。喉が赤いとのこと。さすがに薬を処方される。
その後、夫に娘を見てもらっている間、私は人生初のMRI検査。
初MRI感想
— やまま(娘は1歳7か月) (@yamama48) October 7, 2023
・うるさい
・天井に空の壁紙が貼られているも、機械に入ったら見えないので安らがない
・「おパンツにも金属が入っていたらどうしよう」という想像をしてしまう
・おならしたくなって悩む、最終的に1回してしまった
・最後は少しウトウト
一度帰宅し、私と娘の2人でそのまま実家に帰省。
鼠径部から膝にかけてけっこう痛くなっているので育児を少し助けてもらいたいのと、来週末「私が入院する間のお留守番」となった夫に英気を養ってもらうのが目的。
今日から断乳、眠ってくれるか不安だったが、母の助けもあって割とスムーズに就寝。
何度かパイを求められるも、ひとまず就寝。
— やまま(娘は1歳7か月) (@yamama48) October 7, 2023
ベビーサインも全力で使って求めてきたので、とても切なくなって私が泣いてしまった。
昨日まで何の問題もなく好きなように飲めていたのに、ごめんよ…
授乳クッションに一生懸命によじ登ってくる姿が大好きだったよ!!!
うわーん(まだ泣く)#断乳
10月8日(日)断乳2日目、カッチカチやぞ
娘はちょこちょこと起きたが、母の助けも借りつつなだめるとすぐに寝直してくれ、朝までしっかり寝てくれた。あっけない。
かく言う私は胸が張って辛く、早朝に起きて少し搾乳。
数日前よりお腹の具合も悪く、朝っぱらから下したりもした。
とにかくガス腹なのだ。下腹部に鈍痛がある。
逆プラシーボ効果とでも言うのか、「私の鼠径部にはしこりがある」という事実を発端に、「腸も変なことになっているのでは」「いやいや子宮系か?」などというよくない想像をしてしまう。
両親のフォローもあり、娘は朝も気持ちよく起きて楽しそうに過ごしていたが、16時ごろ、突然に大泣きしながら「ぱい、ぱい」と言って寄ってきた。
ここまで健気に耐えていたんだなあ。愛しさと切なさと心強さと……(心のなかで嗚咽
)。
ちょこちょことおやつをあげたり、早めにお風呂に入れたり、いろいろと手は打った。娘も順応してくれるのだけれど、ふとした瞬間に「ぱい……」となってしまう。
寝かしつけのとき、またしても猛烈に「ぱい、ぱい」モードになってしまった。
涙を流しながら、せつなそうに、ベビーサイン(グーパーする動作は「おっぱい」の合図)も全力で使いながらアピールしてくるのだ。
駄々をこねる様子でギャン泣きでもされれば、「うるさいな!無理っつったら無理!」と思えそうなものだが、そういう素振りがないから、こちらの気持ちも揺さぶられる。
「いじらしい」とはこのさまを表現するための形容詞なのではないか、と思ってしまうほどだった。
ごめんね、ありがとうねと言いながらなんとかなだめ、大暴れすることなく就寝。
ああ、いじらしい。涙が出てくる。