母になっても言いたいことやまやまです

ブログ「言いたいことやまやまです」著者のやままが母になってからの日常を綴ります

急に断乳することになった

10日後、入院することになった。急に決まった。

良性の腫瘍をとるだけなのだが、4泊もしなければならない。

 

私には1歳8か月の娘がいる。

幼稚園までは自宅保育の予定で、いまだに授乳中。

本人が「ぱい」を求める頻度も減っていたので、自然に卒業するまで付き合おうと思っていた。

保育園に行った日(一時保育制度を使っている)、体調を崩した日、立てるようになるなどの「進化の革命」が起こった日。こういうときは「ぱい」が活躍する。

精神安定剤として役に立つなら、思う存分使ってもらおうと思っていた。なにせ無料だし。

 

しかし入院ともなるとそんなことは言っていられない。

やらねば、「断乳」。

 

断乳は本来なら計画的に準備するものらしい。

ところが手術日が急に決まってしまったため、家族との情報共有や託児先の手配、スケジュールの変更などで頭がいっぱいに。

断乳の準備が必要だと気づいたのは入院1週間前。とりあえず助産院に相談することにした。

 

助産師さんに来週から入院する旨を伝えると、「たった今から断乳しましょう!」との指令が。

つとめて平静を装い、「そうですね、うん」なんて答えたけれど、本心ではかなりショックだった。

 

入院日が迫っている以上、助産師さんが言うとおり少しでも早く「ぱい」のない生活に慣れさせたほうがいい。

相談する前の朝8時くらいに、何の覚悟も決めず「早く飲んじゃって」とか言いながらの授乳。それが最後だなんて。

断乳実行日はたっぷりと最後の授乳タイムを取るつもりでいたのに、なんて雑な最後だったんだろう。

 

どんな顔して飲むのか、写真のひとつでも撮っておけばよかった。

授乳クッションに「よいしょ」と言いながらよじ登る姿、録画しておけばよかった。

 

だけどその「雑さ」が日常だったのだ。

夜中の2時とか、明け方4時台とかに「ぱい、ぱい」と言いながらムクッと起きる娘。うんざりしながら授乳する私。

あんなに煩わしかったのに、断乳となった途端にこれだもんなあ。

 

実行初日はどれだけ泣かれるか不安だったが、思った以上にあっさりと寝かしつけられた。

今日で4日目。すべての夜において、泣いてごねることもなく寝てくれている。

でもふと思い出すタイミングがあるようで、涙を流しながら「ぱい」と訴えてくるときが辛い。あまりに切ない。

 

行き場を失ったものを胸に抱え込み、物理的にも精神的にも、断乳は痛いなあ。

娘はがんばっている。私もがんばる。