6月26日(月)
子どもの一時保育の日。
美容院に行く時間、予約する手間、お金がもったいなく、送り届けた足ですぐ近くの1000円カットに行こうと思っていた。
いざ突撃すると、スタッフさんより「今日は女性スタイリストは出勤しませんけど」とのことで、紹介された出勤日に改めて出直すこととなった。
だって「いらっしゃいませ」より先に教えてくれるんだから、その女性スタイリストさんがおすすめなのよ。初回は郷に入っては郷に従うべし。
聴きたいポッドキャストが溜まりに溜まっており、今日は「アンガールズのジャンピン」を消化。ファンミーティングが開催されるとのことだったが、応募可能時期はとうに過ぎていた。
夫が風邪でダウン。私はたったひとりの健康優良児の育児だけで精一杯なので、看病のひとつ、優しい言葉がけのひとつもできない。そんな余裕がない。申し訳ない。
6月27日(火)
午前中は児童館、午後はベビーシッターさんに来てもらい、私自身はカウンセリングへ。
友だちに愚痴っても解決しないものはあると思う。
というか愚痴る気にもなれないことがたくさんある。だって相手も大変なわけだし。
そしていまの自分には、相手の愚痴を受け止める気力体力がないし。
だからプロの手を借りるのは有意義な投資だと思っている。
カウンセリングなんかに高いお金を出すなんてもったいない、悩みなんておいしいもの食べれば吹き飛ぶよ、というアドバイスをもらうこともある。
でも私、悩んでいるときに食べる「おいしいもの」、たいていおいしくない。
今日はしっかりと、どこにも言えない、書けないような、自分の子どもっぽくて情けない感情や、偏見に満ちた想いなども交えながら、クソがつくほど正直にいろんなことを話せたおかげで、すっきり。
今週の行動指針を「自分に正直に暮らす」にした。
嫌なものは嫌だと言ってみる。大人げないなあというセルフツッコミはしない。我慢を美徳にしない。
今週だけ、ちょっとやってみる。
6月28日(水)
夫が体調不良。
もちろん心配な気持ちはあるけれど、自分のこと、子どものこと、家事のことだけで頭のメモリ使用量100%
咳が聞こえると脳が、身体が、「家族を気遣え!それも含めて主婦の仕事だろ!」と信号を出してきて都度、罪悪感。
罪悪感は「かけ離れていく理想と現実」によってイライラ感情に進化して、家族に当たって、また罪悪感という種をつくって……繰り返し。
社会的責任のようなものをひどく意識している「理想の自分」と、目の前にいる我が子と同じくらいに素直でわがままな「本当の自分」。
大人になるというのは、後者をいかに抑え込むかということだと思っていた。
だからそれがうまくいかなくてイライラした。
でも昨日、「自分に正直に暮らしてみる」ことを思い立ったのだ。
「よし、ここから抜け出してみよう」
自宅にいてはなにも変わらない。
幸い、飛行機に乗らずとも実家に行ける。
すぐに母に連絡し、急遽帰省することにした。
理想の自分が
「すぐに実家を頼るなんて甘えだ」
「ひとりでがんばるしかない人はたくさんいるのに」
「フルタイムで働いていないくせに」
「扶養されている妻ならば夫の看病をするのは当然」
などと言いながら本当の自分を諭しにかかってきたが、振り払うようにした。
自分はよいことをしていると言い聞かせ続けた。
実家に着き家事から解放されると、子どもがとてもかわいく思え、遊びにも付き合えた。
夫にも、親にも悪いけれど、やってみてよかったと思う。
6月29日(木)
やっと『サンクチュアリ』視聴開始。
いま折り返し。
きたろうさんがすごい。
「大竹まことゴールデンラジオ」でばかり声を聴いているから「しょうもないおじさん」と認識してしまっていた。軌道修正。
6月30日(金)
自宅に戻る。
家事が溜まっていることが予想されたので、ベビーシッターさんに再び来てもらうことに。今週は自分に正直に暮らすのだ。
正直ついでに美容院にも行くことにした。
産後の美容院選び、かれこれずっと悩んでいる。
本当は前から通い続けている美容院に行きたいが、片道1時間。
寄り道せずカットだけだとしても3時間はみておかなければならない。
都度、託児先を探すのはとても大変なので通えなくなってしまった。
その後なかなか「ここ!」と思える美容院に出会えておらず、毎回のように新規開拓になってしまう。
今回も初訪問。このご時世にホットペッパービューティーなしで勝負しており、Googleの口コミがそこそこよかったのと、近所だったのと、安かったのとで、かなり期待を胸に抱いていたのだが、1時間後にはブロークンハート。
カウンセリングのやりとりがどうも噛み合わず、「なんか違うなあ」と感じつつも、いつも髪はスタイリストさんのセンスに任せがちなので、「それは切りすぎ」などのタイミングが掴めぬまま。
できあがりは、平成の世を風靡した「紀香風レイヤーカット」である。
上段はかなり短くされており、襟足は長い。
もうこれは「誇張したジャンボ尾崎」と呼んだほうが正しいのかもしれない。
私はショックがすぎると何も言えなくなるタイプの人間なのだということも、この日知った。
違和感はとんでもなく抱えているものの、どこをどう直してほしいかが言えない。
それに私は毎日まとめ髪にしている。ジャンボはそれができないのだ。なくなった毛を伸ばすわけにいかないし、「どうも……」とだけ言って帰るよりほかなかった。
髪に触れる。スカスカ。いつものように後ろでまとめ髪にしようとしてみる。髪が足りない。
美容室で最後に「ほら、こんなに切れました!」と見せられた、床に落ちた髪の毛たち。あの映像が何度も蘇り、怒りというかひたすらにショックで、子どもの世話どころではない心境だったが、そうも言っていられないのでがんばった。
眠れなかった。
いつものように夜中に子どもに起こされ、授乳するのだが、その後また寝付けなくなる。
こんなときだけでも、片道1時間のあの美容院に行きたい!
でもやっぱり時間の都合がつかず、ダメ元で近所の別の美容院を予約した。
7月1日(土)
娘と知育教室に行ったり、自治体の子育てセンターに行ったり。
便秘体質のくせに、今日は外出中にぶりぶり左衛門。
慌てておむつ交換台に向かうと、おむつから飛び出すほどの爆裂大サービス状態だった。
ズボンのなかもウンチフェスだったので、慌てて脱がせて、持参していたバスタオルをぐるぐる巻いてベビーカーに乗せて帰宅。
疲れたので早めにお風呂に入る。
同時に自分の髪型がとんでもなく不満足な状態であることを思い出し、ゲンナリ。
今日は寝たい。
7月2日(日)
夫婦2人暮らしを始めてから使い続けていた冷蔵庫を、家族3人仕様のものに買い替え、朝、それが届いた。デカかった。
旧冷蔵庫との思い出に浸る間もなかった。
夫が子どもと公園に行ってくれている間に、冷蔵庫の中身を整理。
昼はホットクックでパスタを茹でて食べた。
実は初めての試みだったが、いままで鍋を使っていたことがバカバカしくなるくらいラクだった。
火を使わないから暑くないし、その場を離れられるのがよい。
午後はすこしひとりでお茶@ドトール。
今後の予定に思いを馳せる。
隣で「つまらん!我を構え!」という泣き声が聞こえない環境でスケジュール帳に向き合えるのは至福のときである。
夜ごはんは家族みんなで買い出しに。
なんだかどれもこれも高いなあと感じ、食べたいものを見つけることができなかった。
妥協でカツオのたたきのサクを買う。
料理をする気にもなれず、夜ごはんはカツオのタタキのみ。
それもあまり食べる気にならず、プロテインバーをひっそりとキッチンで食べた。
たまにこういうことがある。食べたいものがわからない。
ひとりで食べたいのだけれど、家族で暮らしていればそうはいかない。
大好きなはずの食事の時間が苦しくなる。
娘も年頃になれば生理が来るし、ダイエットブームが来る。そのときに共感できる母でいよう、と思う。
カロリーメイトだけで過ごしたくなったり、ダイエットコーラで腹をふくらませて1食抜いたり、そういうことがしたいときだってあるのだ。
アスパルテーム云々を気にするより、そのときの衝動に身を委ねさせてあげたい。
夜はやはりというかなんというか、すごく絶望的な気持ちになってしまい、夫を困らせてしまった。明日から仕事だというのに申し訳ない。
でもどうにもならなかった。仕事をしていない自分。子育てにも没頭できない自分。家事もおろそかな自分。
娘の未来は明るくとも、自分自身の未来には希望の欠片も見えず、消えてしまいたくなった。逃げ出したい。
それでも明日は来るのだ、だからこうして今日、昨日を振り返って日記を書いている。